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    放射線による老化促進作用を利用した動物胎児由来培養細胞における老化機構に関する研究

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    金沢大学薬学部研究課題/領域番号:X00090----158063, 研究期間(年度):1976出典:「放射線による老化促進作用を利用した動物胎児由来培養細胞における老化機構に関する研究」研究成果報告書 課題番号X00090----158063(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-X00090----158063/)を加工して作

    DNA複製による放射線損傷の固定とその効果

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    金沢大学薬学部ヒトを含む哺乳類細胞を同調し, 紫外線(UV)を照射すると, 他の細胞周期に比べて, S期における照射が最も高い細胞がん化と突然変異誘発効果を示した. 一方DNA複製に異常を示す色素性乾皮症亜型(XPV)患者由来細胞でもS期におけるUV照射で同様な生物学的効果がもたらされることが知られている. 本研究ではS期に照射された細胞DNAに生じた損傷とその消長を極めて鋭敏に, かつ1ヶ1ヶの細胞について定量することを目的とした. そのために種々のDNA損傷を特異的に認識するモノクローン抗体を作製することとした.まず第1に, 大線量のUVを照射したDNAを抗原としてマウスを免疫し, 脾細胞を取り出して骨髄腫細胞と融合したところ, 多数の融合細胞中にUV照射DNAを抗原として結合する抗体産生クローンを得た. その後の研究で, 本抗体はチミンーチミン, チミンーシトシン配列を持つ(6-4)光産物を認識することが判明したため, 本抗体を64M-1と命名した. ついで, 313nmのUVをアセトフェノン存在下で照射されたDNAを抗原としてマウスを免疫した結果, 融合細胞中よりチミン2量体と特異的に結合する抗体(TDM-1)産生細胞を分離した.64M-1, TDM-1抗体を用いて, 正常ヒト, 色素性乾皮症(XP), XPV細胞中のUV損傷の除去動態を調べたところ, 正常ヒト細胞では(6-4)光産物はチミン2量体より早く除去されるが, XP細胞では両者の除去は認められなかった. また, XPV細胞ではチミン2量体の除去は正常であるが, 6-4光産物の除去は正常細胞に比べ低いことが判明した. この6-4光産物の除去能の低下が, XPV細胞における高い発がん, 突然変異, 誘発効果を招来している可能性が示された.Previously we reported that the cells irradiated with ultraviolet (UV) light at S phase revealed the highest transformation and mutation frequencies over various cell phases. In order to understand the mechanisms underlying these high frequencies, we developed an immunological method allowing us to follow the excision kinetics of UV-damage in single cells. Consequently, we established two monoclonal antibodies differentially recognizing each specified UV-damage.At first, the hybridomas between spleen cells from a mouse immunized with UV-DNA and myeloma cells were screened in their binding to UV-DNA and a hybridoma producing antibody against (6-4) photoproduct in DNA was isolated. A further characterization of the antibosy, 64M-1 revealed that it recognizes (6-4) photoproduct of thyminethymine or thymine-cytosine sequence in UV-DNA.Secondary, by the fusion between the spleen cells from a mouse immunized with 313 nm UV-DNA in the presence of acetophenone, a hybridoma secreting antibody directed against thymine-thymine dimer was isolated. The antibody TDM-1 bond to DNA irradiated with 313 nm UV in the presence of acetophenone and to UV-irradiated oligo(dT)_8.The excision of (6-4) photoproduct and thymine dimer in UV-irradiated normal human, xeroderma pigmentosum(XP) and its variant (XPV) cells were compared by the enzyme linked immunosorbent assay(ELISA) using two monoclonal antibodies. The results obtained so far indicate that (1) (6-4) photoproduct was excised from DNA faster than thymine dimer in normal cells, (2) XP cells excised neither (6-4) photoproduct nor thymine dimer, and (3) XP cell were deficient in the excision of (6-4) photoproduct but proficient in the excision repair of thymine dimer. The defective repair of (6-4) photoproduct in XPV cel may explain their highly mutable and transfomable nature.The labelling of the 64M-1 and TDM-1 antibodies with radioisotopes or fluorescence dyes made it possible to reace the excision kinetics of (6-4) photoproduct and thymine dimer in single cell. The experiment to follow the excision kinetics of such damage given at S phase in a cell through various phases is now in progress.研究課題/領域番号:61440091, 研究期間(年度):1986 – 1987出典:研究課題「DNA複製による放射線損傷の固定とその効果」課題番号61440091(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-61440091/614400911987kenkyu_seika_hokoku_gaiyo/)を加工して作

    細胞の悪性形質転換過程に伴う染色体変化と腫瘍遺伝子の活性化

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    金沢大学薬学部研究課題/領域番号:59015041, 研究期間(年度):1984出典:「細胞の悪性形質転換過程に伴う染色体変化と腫瘍遺伝子の活性化」研究成果報告書 課題番号59015041(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-59015041/)を加工して作

    (6-4)光産物からデュワー産物への異性化を指標とした太陽光紫外線線量計の開発

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    金沢大学薬学部デュワー型光産物(DwP)は太陽光紫外線で誘発される二量体型損傷の一つであり、(6-4)光産物(64P)から太陽光紫外線に含まれる320nm前後の紫外線によって光異性化されて二次的に生じる。DwPは太陽光紫外線により細胞DNAに蓄積し、長く残存するためその変異原性が高いとされている。ヒトにおいてDwPに起因するリスクの推定には太陽光紫外線中に含まれる320nm付近の波長域の線量測定が必要である.しかし当該波長域(UVB-UVA境界域)の紫外線線量を測定する既存の機器は測定波長域の狭間にあるため無きに等しいのが現状である。従って本研究で開発する新しい太陽光紫外線線量計のリスク推定への寄与は大きいものと考えられる。1.64Pの光異性化の波長依存症の検討予め100J/m^2のUVCを勝者して64Pを誘発させておいたDNAに、国立岡崎共同研究機構・基礎生物学研究所に設置されている大型スペクトルグラフ装置(OLS)を用いて種々の波長の単色光紫外線を照射した。照射されたDNA標品を一本鎖化後、酵素標識免疫測定法(ELISA)にてDNA中の64P並びにDwPを測定した。64Pの測定には64M-2抗体を、DwP検出にはDEM-1抗体を一次抗体として用い検出した。その結果、DNA中に残存する64P量が低下するにつれてDwP量が増加する結果を得た。DwPの特異的誘発ピークは320nmにあり、64Pの示す特異的吸収波長に一致した。2.免疫ドットプロット法(IDB)を利用した定量的損傷検出系(太陽光紫外線線量計)の樹立Calf thymus DNAに100J/m^2のUVCを照射後、ナイロン膜(ロッシュ)にブロットし、フィルムバッジ様の太陽光受光器を製作した。次いでマイラーフイルターで300nm以下の波長をカットしたUVBランプ(東芝・FL-20SE)で種々の線量を照射した。線量測定には英弘精機のMI-2101を用いた。UVBを照射後、DwPを認識するDEM-1抗体でフイルターを処理し、アルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗マウス抗体で2時間インキュペートした.次にCDP-star(ロッシュ)を滴下して発色させた。ナイロン膜上の化学発光シグナルは富士フィルムのLAS1000で撮影して画像解析し、Science Lab 98-Image Guageversion 3によりバンド強度(band intensity)を定量化した.その結果、UVB照射線量に依存してバンド強度は直線的に増加することが明らかになった。3.フィルムバッジ型測定器の屋外試験上記のフィルムバッジ型受光器は軽量で携帯に便である。しかし曝露される線量が高すぎると累積線量が正しく示さない可能性があるため、特異的波長吸収を示さないブルーポリェチレンフィルターをフィルムにかぶせることにより線量率を低下させることに成功した。その結果、金沢における日照量の最高日(初夏から夏にかけて)の紫外線線量に匹敵する線量をも正確に測ることが可能となった。We established a solar UV dosimeter measuring the UV inteiasiiy of wavelengths ranging from 300 to 340 nm.The solar UV, especially UVB(290-320nm)induces cyclobutane pyrimidine dimers(CPD)and(6-4)photoproduct(64P) in cellular DNA. Furthemore, the UV wavelengths ranging from 300 to 340 nm in solar light are known to efficiently photoisomerize 64P to its Dewar isomer(DwP). The latter is said to be highly mutagenic. Thus, we need to establish a dosimeter measuring the accumulation of the DwP in DNA for the risk assessment of solar UV. However, none of dosimeters measuring the wavelengths from 300 to 340 nm has been established so far. To establish a new UV dosimeter, we carried out the experiments nmentioned below,1) We blotted the DNA irradiated with 100 J/m^2 of UVC on a nylon membrane. The membrane was then exposed to various doses of monochromatic UV light from the Okazaki Large Spectrograph. After exposure, the membrane was treated with DEM-1 antibody immnohisitochemically and the color intensity was assayed (immuno-dot-blot : IDB). The results obtained so far revealed the photoisomerization of DwP from 64P efficiently occurs at 320 nm.2) By using the same method (IDB), we measured the UV doses from 300 to 340 nm emitted from the Mylar-filtered UVB lamp (Toshiba FL-20SE). The color intensity of the blotted DNA on the nylon membrane increased lmearly with increasing dosed of UVB. Thus, we succeeded to produce a new solar UV dosimeter measuring the wavelengths from 300 to 340 nm.研究課題/領域番号:12558059, 研究期間(年度):2000 – 2001出典:「(6-4)光産物からデュワー産物への異性化を指標とした太陽光紫外線線量計の開発」研究成果報告書 課題番号12558059(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-12558059/)を加工して作

    実験発がん系におけるトリチウム水のRBE

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    金沢大学薬学部研究目的:核融合炉の稼働に伴って、トリチウムβ線に被曝する機会の増加することが予想される。本研究はトリチウムガスの酸化物であるトリチウム水由来β線のヒトにおけるリスク推定に資するために、各種の実験的発がん系を用いて、発がんにおけるトリチウムβ線のRBEを求めることを目的とした。研究計画と方法:細胞がん化系として、ゴールデンハムスター胎児由来初代培養細胞、C3H10T1/2マウス株化細胞2系、及びマウス個体発がん系を導入した。細胞がん化系の2系では、トリチウム水、中性子、コバルト-60γ線の照射線量率と照射時の温度を実験者間で統一した。マウス個体系では高線量率、急照射と、生涯にわたってトリチウム水を投与する実験を行った。一方、照射線源間の違いを無くするため、全ての実験に広島大学・原医研の照射装置を用いた。トリチウムβ線のRBEの測定精度を高めるため、正確に線量を測定したコバルト-60γ線の他に、カリフォルニウム-252中性子線照射を行った。結果と考察:トリチウム水β線のRBEを求めたところ、ハムスター胎児細胞系で1以下、マウス株化細胞系で1、6〜2となった。両者の違いはトリチウム水処理法によるものではなく、2つの細胞系のたどるがん化の過程の相違に起因することが明らかになった。一方、マウス個体の急照射時の、トリチウムβ線の白血病発症に関するRBEは1となったが、照射条件が異なるので細胞がん化系のそれらとの単純比較は出来ない。低線量率のトリチウム水β線処理による、各種の臓器がん発生に関するRBEを求めるのは今後の大きな課題である。これらの実験系で得られたトリチウム水β線のRBEをヒト発がんのリスク推定に利用するためには、げっ歯類由来細胞、個体からヒトへの外挿理論を確立する必要がある。研究課題/領域番号:63050021, 研究期間(年度):1988出典:研究課題「実験発がん系におけるトリチウム水のRBE」課題番号63050021(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-63050021/)を加工して作

    太陽光紫外線誘発DNA損傷に対し各種のヒト細胞の示す修復能の比較検討

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    金沢大学薬学部UVC線源を用いた研究から、これまでシクロブタン型チミン二量体と(6-4)光産物が主たる損傷として研究されてきた。しかし、太陽光紫外線の波長域にUVCの様な短波長紫外線は含まれないため、その生物影響を惹起する原因損傷の究明が必要であった。我々はこれまでの研究で、太陽光紫外線で細胞内DNAに生成される損傷はチミン二量体とデワー型光産物であること、および(6-4)光産物は殆ど無視し得る程度しか誘起されないことを明かにした。一方、ヒトは紫外線損傷を除去し、遺伝情報の保存を図る修復機構を持つが、ヒト集団内には損傷修復能を欠損する高皮膚がん危険群の色素性乾皮症(XP)が存在し、それは7相補性群と1亜型に分類されている。その異型接合体も紫外線感受性、高がん危険群とされるなど、紫外線高感受性、並びにリスクも異なるヒト亜集団がヒト集団中に存在すると考えられる。本年度は、ヒト集団内の修復能の分布を知るための第1段階として、各種のヒト由来細胞における紫外線誘発DNA損傷の修復動態を比較検討することを目的として研究を行なった。これまでに樹立した紫外線損傷認識モノクローナル抗体を用い、酵素標識免疫測定法(ELISA)によって細胞内残存損傷量を測定した。10J/m^2のUVCを照射された正常ヒト由来細胞でチミン二量体と(6-4)光産物の修復動態を調べたところ、チミン二量体は照射後24時間を経過しても約半量がDNA中に残存していたが、(6-4)光産物は6時間で全てが除去され、両者の除去修復動態は大きく異なっていた。また、XP異型接合体由来細胞の両損傷の除去動態は正常ヒトのそれと同じであった。本研究を進めて行く過程で、正常ヒトと正常ヒトのSV40形質転換細胞の損傷除去能を比較したところ、形質転換細胞は正常ヒト細胞に比べ除去が幾分遅い傾向にあった。このことから、形質転換細胞間、あるいは非形質転換細胞間での相互比較が必要なことが判明した。正常ヒト由来、およびXPの各相補性群患者由来の形質転換細胞の損傷修復の動態を調べたが、XPA、XPC、XPF、XPG群細胞では、チミン二量体も(6-4)光産物の除去も全く認められなかった。ところがXPV(亜型)細胞は、正常ヒトと同程度の除去動態を示した。本研究で得られた結果は、これまでの諸報告とよく一致した。太陽光紫外線はヒト細胞DNAにチミン二量体、デワー型光産物と、小量の(6-4)光産物を誘起することが明かになった。また、デワー型損傷の修復動態はチミン二量体よりも早く、(6-4)光産物のそれより遅い傾向を示す結果を得た。研究課題/領域番号:05278223, 研究期間(年度):1993出典:研究課題「太陽光紫外線誘発DNA損傷に対し各種のヒト細胞の示す修復能の比較検討」課題番号05278223(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05278223/)を加工して作

    ヒト細胞における各種紫外線損傷の修復動態の比較解析

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    金沢大学薬学部本研究では紫外線損傷を認識するモノクロ-ナル抗体の樹立を図り、それら抗体を用いてヒト細胞における紫外線損傷の修復動態を比較検討することを目的とした。これまでにチミン二量体認識抗体3種、(6ー4)光産物認識抗体5種、Dewar型光損傷認識抗体1種の計9種を樹立した。254nmの紫外線10J/m^2を照射されたヒト細胞での各種損傷の修復動態を抗体を用いて調べたところ、(6ー4)光産物は紫外線照射後12時間で除去されるが、チミン二量体は24時間を経過しても約半数が残存していた。損傷により除去動態が異なることの意義を明かにするため、紫外線照射されたplasmidとヒト細胞抽出液を用いた無細胞修復合成系を導入した。本系はWood等によって修復合成に関わる因子の解析に役立つことが立証されている。無細胞修復合成系で観察される修復合成が損傷の除去を伴うか否かを調べたところ、チミン二量体と(6ー4)光産物は細胞内と同様な動態でplasmidから除去されていた。アセトフェノン存在下で313nm紫外線を照漏してチミン二量体を誘起させたplasmidを基質として用い、チミン二量体1個の除去に伴って修復合成されるpatchーsizeを求めたところ、14〜24塩基と大腸菌のそれに極めて近い結果を得た。一方、Dewar型損傷認識抗体を用い損傷生成の波長依存性を求めたところ、260nm紫外線によってもDewar型損傷が生成されることを見いだした。しかも、長波長紫外線は(6ー4)光産物をDewar型損傷に光異性化するので、太陽光紫外線(300nm<)によって生成される損傷はチミン二量体とDewar型損傷であり、(6ー4)光産物はほとんど生成されないことが明かになった。以上の結果から、太陽光紫外線の人体影響について考える場合、254nm紫外線照射の結果を長波長紫外線のそれに外挿することは誤りであることが判明した。We established 9 monoclonal antibodies directed against ultraviolet (UV) light-induced DNA damage. Three of them recognize cyclobutane-type thymine dimers. Other 5 recognize (6-4) photoproducts, and one the Dewar isomer of (6-4) photoproducts.By using these antibodies for assessing the amount of DNA damage induced and repaired in human cells irradiated with various wavelength of UV, we showed that human cells irradiated with 10 J/m^2 of 254 nm UV completely excised the (6-4) photoproducts from cellular DNA by 12 hr, whereas 50 % of thymine dimers remained in DNA 24 hr after UV-irradiation.We incorporated in the present study ; an in vitro repair system using UV-irradiated plasmid and human cell-free extract. We found that the repair replication taken place in UV-plasmids was accompanied with the excision of both thymine dimers and (6-4) photoproducts. Furthermore, we investigated the repair of thymine dimers introduced in the plasmid by irradiating with 313 nm UV in the presence of acetophenone, and found that the repair-patch size of thymine dimer in the repair system settled from 14 to 24 bases per thymine dimer. This result resembles coincidentally to that of Eschericha coli.The action spectra for the induction of photodamage in DNA irradiated with various wavelength of UV were analysed by the monoclonal antibodies. It was revealed that (6-4) photoproducts were efficiently photoisomerized by longer wavelength of UV (around 320 nm) which is contained in solar light. The results indicate that thymine dimers and the Dewar photoproducts are the main DNA damage induced by solar UV.研究課題/領域番号:02454547, 研究期間(年度):1990 – 1991出典:研究課題「ヒト細胞における各種紫外線損傷の修復動態の比較解析」課題番号02454547(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-02454547/024545471991kenkyu_seika_hokoku_gaiyo/)を加工して作

    太陽光に含まれる長波長紫外線による遺伝子損傷とヒト細胞における修復

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    金沢大学薬学部我々のこれまでの研究から、260nm以上の各種波長の紫外線(UV)によりシクロブタン型チミン二量体と(6-4)光産物の生成動態は、ほぼDNAの吸収に一致していることが示された。ところが、1992年初夏に、DNAに太陽光を照射する実験を行なったところ、チミン二量体は生成されたものの、(6-4)光産物を生成されなかった。ジヌクレオチドへの長波長UVの照射が、(6-4)光産物をDewar型光産物に光異性化することをTaylor等が1988年に報告したので、我々はDNA中の(6-4)光産物が太陽光によってDewar型光産物に変換されたため、(6-4)光産物が検出されなかったとの仮説を立てた。その実証のためにDewar型光産物を認識検出するモノクローナル抗体の樹立を行なった。常法により樹立された抗体は、254nmUV照射DNAには結合せず、254+320nmUVを照射したDNAに結合したことから、Dewar型光産物を唯一の抗原として認識していることが判明し、DEM-1抗体と命名された。あらかじめ短波長UVを照射してチミン二量体と(6-4)光産物を生成させたDNAに太陽光を照射すると、(6-4)光産物は照射時間に依存して減少するが、その一方で太陽光照射DNAに対するDEM-1抗体の結合性は上昇した。即ちDewar型光産物が太陽光照射によってDNA中に生成したことを明らかにした。また、太陽光をDNAに照射する際に、(6-4)光産物を認識する64M-2抗体を添加しておくと、DNA中には(6-4)光産物が畜積する一方で、Dewae型光産物は検出されなかった。このことは、添加した64M-2抗体が太陽光UVによって生成した(6-4)光産物に結合し、その光異性化を妨げていることが分かった。ヒト細胞に長波長UV(Westinghouse社Sun lamp,UVB線源)を照射したところ、線量依存的にDewar光産物が細胞内DNAに生成していることをDEM-1抗体を用いて確認出来た。研究課題/領域番号:04202222, 研究期間(年度):1992出典:研究課題「太陽光に含まれる長波長紫外線による遺伝子損傷とヒト細胞における修復」課題番号04202222(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-04202222/)を加工して作

    修復阻害剤併用によるがん治療効果増強の試み

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    金沢大学薬学部がんの放射線治療において、細胞に発現する潜在的致死損傷の修復(PLDR)が、治療効果を減弱することが明らかとなった。本研究では有効なPLDR阻害剤を開発し、その併用によって放射線によるがんの治療効率を高めることを目指した。ハムスター、ヒトがん由来培養細胞を高密度状態に置き、X線を照射し、直後および一定時間37度Cで保持後希釈培養し、細胞の生存率の上昇からPLDRを測定した。薬剤は細胞にX線照射直後から投与され、もたらされる生存率の低下からPLDR阻害率を算出した。核酸関連物質、arabinofuranosyladenine(ara-A)、ara-A5′-monophosphate(ara-AMP),3′-deoxyguanosine(3′-dG)と、それらの誘導体について、ハムスター細胞のPLDR阻害率を調べたところ、ara-A,ara-AMPは高い阻害率を示したが毒性も高かった。3′-dGは阻害率、毒性ともに低かった。ヒト膀胱がんKK47細胞を用いて前記薬剤のPLDR阻害率を調べたところ、ara-A、ara-AMPは阻害率、毒性ともに高い結果を得た。さらにara-Aの【N^6】位butyryl,Octanoyl置換体について調べたところ、低毒性、かつ高い阻害率を得た。ヒト骨肉腫細胞はKK47細胞よりもPLDRの規模が大きいことが明らかになったので、今後は本系を薬剤のスクリーニングに用いることとした。骨肉腫細胞はヌードマウス皮下で、ヒトの原発がんに類似した増殖を示すことから、本細胞の移植腫瘍はがんの実験モデルとなり得る。本細胞系を用いて、培養系内でのPLDR阻害剤のスクリーニングを行い、そこで有効性の見出された薬剤が、ヌードマウス移植腫瘍での実験的放射線治療においても有効か否かを判定し得る系が樹立された。現在、ara-Aの有効な置換体についてマウス皮下腫瘍系で調べている。研究課題/領域番号:60015025, 研究期間(年度):1985出典:「修復阻害剤併用によるがん治療効果増強の試み」研究成果報告書 課題番号60015025(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-60015025/を加工して作

    紫外線感受性ヒト遺伝疾患・異型接合体の太陽光損傷修復能の検討

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    金沢大学薬学部色素性乾皮症(XP)は太陽光紫外線に感受性を示し、日光曝露部に高頻度に皮膚がんを発症する遺伝疾患である。Swifit等はXP患者とその異型接合体も高皮膚がんリスク群であるとの調査結果を発表した。XPの異型接合体は正常ヒト集団中に0.5〜5%の頻度で存在すると推定されるので、ヒト集団の皮膚がんリスクを推定するには、XP異型接合体が高がんリスク群であるか否かを実験的に明らかにする必要がある。XPは紫外線損傷の修復能力を欠損しているため高がんリスク群となるから、XPA群の異型接合体において損傷修復能の部分的欠損を示し得れば、異型接合体も高がんリスク群と推定される実験的根拠を与える。この観点に立って、本研究ではXPA群患者由来細胞と、その両親由来細胞を材料とし異型接合体の部分的修復欠損を証明することを目的として研究を行った。用いたXPA群患者細胞のDNAにはXPA遺伝子のイントロン3の3′スプライシングサイトにおけるGからCへの変異がPCR‐SSCP法により確認された。また、患者両親細胞では正常XPA遺伝子の他に、前述の変異遺伝子の存在が確認できた。抗XPA抗体を用いて各種細胞抽出液中のXPAタンパクの存在を調べたところ、患者細胞にはXPAタンパクが存在しなかったが、異型接合体細胞では正常ヒトの半分の濃度であった。氷浴上に置いた細胞に殺菌燈紫外線(UVC)を急照射(線量率0.5J/m^2/s)し、37℃で6時間培養後DNAに残存する(6‐4)光産物を測定したところ、XPA細胞では除去修復が全く観察されなかった。一方、正常ヒトと異型接合体間では修復動態に差は見られなかった。次に細胞を37℃で培養しながら低い線量率(0.01J/m^2/s)でUVCを100J/m^2緩照射し、(6‐4)光産物を測定したところ、正常ヒト細胞では損傷が殆ど生成していなかったが、XPA細胞では損傷が多量に蓄積していた。ところが異型接合体細胞ではXPA細胞の約半分の損傷が蓄積していることが判明した。以上の結果から、異型接合体細胞における紫外線損傷の除去修復の部分的欠損が明らかになった。従ってXPA群異型接合体は高がんリスク群であることが実験的に示唆された。研究課題/領域番号:07263229, 研究期間(年度):1995出典:研究課題「紫外線感受性ヒト遺伝疾患・異型接合体の太陽光損傷修復能の検討」課題番号07263229(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07263229/)を加工して作
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